
ハーブは薬の生みの親!?
この4月よりハーブティー ブランドを
スタートさせたセタユウジが
師匠である林真一郎に教えを乞いながら
ハーブ道を極めるための問答シリーズ。
話はハーブだけにとどまらず
よりホリスティックな視点から
人がストレスに打ち負かされることなく
心地よく快適に暮らすための鍵となる
さまざまなことを、
二人で探求していきます。
記事の目次を見る
| 第1回 |
ハーブは薬の生みの親
セタ
林先生は、僕が56歳にして資格をとった日本メディカルハーブ協会の理事長!つまり僕の大先生となるわけですが、これから僕たち二人でハーブの奥深さをお伝えしたいと思っています。よろしくお願いします。
林
よろしくお願いします。
セタ
そもそもなんですけど先生は薬学やられていて、どうしてまたハーブの世界に来られたんですか?
林
「薬学部の学生のときからハーブはお好きだったんですか?」とよく聞かれるんですけどね、そんなこと全然ありません。卒業してからですね。僕は体質的にお酒が飲めなくて、それでノンアルコールのものが好きなんですよ。当時、喫茶店で出るのが、コーヒー、紅茶、ウーロン茶くらいで、ハーブティーがちょうど日本に入りかけたときですね。
セタ
それは何年ぐらいですか?
林
1980年ぐらいかな。当時は、なんだこれは!って思いながら、ハーブに取り組んだのが最初ですね。
セタ
その時代は、どんなハーブがあったんですか?
林
いわゆるモノとしてのハーブは、ほとんど売ってなかったですよ。東京でも1、2か所ぐらいですから。種類も限られていて、カモミールとか、ミントとか、そういうメジャーなものから入ってきたって感じですね。
セタ
はじめてハーブティーを飲んだ時から、もう美味しいな、いいな、って感じだったんですか
林
いやいや、美味しいの前に「驚き」ですよ。自分で買いに行きながらも、カミールというと「花」が出てくる。だからもう、それにびっくりするわけ。飲む前から驚きでしたね。
セタ
先生はそれでハーブに興味を持って飲み始めたけれど、どうして薬剤師をやめられたんですか?
林
後付けになっちゃうんんだけど、実はその「医薬品」の産みの親がハーブだ、っていうことが分かったんです。歴史的にもね。最初は、嗜好品としての、ティーとしてのハーブに着目したんだけど、だんだん調べていくうちにそのハーブは過去に薬だったとか、今でも薬として飲んでいる国がある、みたいなことが分かってきて。これはヘルスケアに使えるな、と。
セタ
僕ね、ハーブが苦手だったんです。
林
あ、そうですか(笑)
セタ
今思うと、ローズマリーだったと思うんです、なんか、高級なソーセージに入ってるようなあの癖のある味がダメで。だからハーブ全般に対して苦手意識があったし、どっちかっていと女性の飲み物、しかも年齢層高めの方の飲み物で自分には関係ないと決め付けていた(笑)
林
そういう方、よくいらっしゃる。要はね、最初の接点が美味しくないと、ローズマリーが美味しくない、イコールハーブティーは美味しくない、というふうに拡大解釈されちゃうんですよ。そこでもう、一生飲まない、みたい話になってもったいないの。もう1つはやっぱり、女性のイメージをマスメディアが育てた。ヨーロッパの豊かな暮らしの象徴として、ハーブ文化は、女性のアイテム、そういう位置付けでしたからね。
かつてハーブは人類の必需品だった
林
大昔までいっちゃえば、ハーブは女性どころか「人類の必需品」だったわけ。薬っていうものができたのはうんと最近のことだからね。
セタ
以前はみんな、薬として飲んできたもの、ってことですね。
林
そう。だから人類の歴史で見ればつい最近まで、ハーブが薬だったんです。ケミカルな医薬品ができたのも、つい最近だからね。例えばシャンプーに香りをつけるといっても、
昔はケミカルのものはなかったから、みんな日常のなかで自然のハーブを使ってたんでしょうね。要するに、必需品ということです。
セタ
じゃあ、味は、あまり追求されてはいなかった?
林
薬として飲むことを「メディカルハーブ」っていうんですが、確かに味云々、ということはないですね。
結果として、苦みが解毒にいいとかはあるんだけどね。
セタ
でもなんでハーブティー、って言うんでしょうね?「ティー」って言うからにはお茶みたいな嗜好性の要素、味を楽しむ、みたいなことはあったんじゃないですか。
林
昔、人類は何を飲んでいたかというと、水か、ハーブティーか、エール。エールは発酵させた自家製ビールみたいなものね。
セタ
ジンジャーエールのエール?
林
そうそう、だからそういう意味では
すごい歴史があるんですよ。
セタ
先生の好きなハーブは何ですか?
林
僕の好きなハーブ??(笑)ミントです。
セタ
あ、ミントですか!ミントも種類が色々ありますけど。
林
「和ハッカ」が好きですね。
セタ
和ハッカっていうのは、ポピュラーなペパーミントやスペアミントと比べてどういう感じなんですか?
林
あのね、メンソールの量が多いんですよ。だからスーッとするのが強いって感じかなあ。
セタ
そのスーッとする成分、メントールは、ミントには大体入ってるけど和ハッカは結構強い、と?
林
そうそう。さらにいうと、実はこれ、あまり知られてないんですけどハッカって日本から、世界に向けて輸出してたんですよ。
セタ
あ!聞いたことがあります。
林
もうすごいの!世界のシェアの半分以上が日本で、「ジャパニーズミント」って、それも俗称だけれど。
精油も海外に向けて、ガンガン輸出してたの。だから今でも世界中で、ハーブの本流のドイツでも、ジャパンミントは、一目置かれてますね。
セタ
先生のお好きな和ハッカは、
シングルで召し上がるんですか?
林
普通はそうですけどほうじ茶に混ぜたり、いろいろです。
セタ
それは効能じゃなくて、単純に味が好きだから、という感じですか?
林
そうですね。効能よりは、なんかやっぱりこう、ちょっとした気分転換ですね。これはあんまりお勧めはしないけどコーヒーも大好きだから
ドリップする際にミントを乗せるんです。ドリッパーのコーヒー豆の上にバサッとミント並べちゃってドリップするんです。
森野D
それは効能のため?それとも味を楽しむためですか?
林
この発想はね、楽しむとか、美味しいということで、メディカルじゃないと思うけれど。フレーバーコーヒーという言葉があるけれど、昔は「本物のハーブ」で香りをつけたわけです、ケミカルな香料じゃなくて。っていうか、
コーヒーもハーブだから。
コーヒーもハーブティーなんですよ!
だから、ハーブのブレンドっていうことで、間違いてないんですよ。
森野D
じゃあ緑茶もハーブですか?
林
もちろんハーブですよ。ジャスミン茶なんかまさにそうじゃないですか。あれはジャスミンの花とウーロン茶が半々。烏龍茶は紅茶だから。だから、
『紅茶 + ハーブ』
『ウーロン 茶+ ハーブ』
『コーヒー + ハーブ』
とかさ、全部ハーブのブレンドなわけ。
森野D
ハーブって何ですか??
セタ
ハーブってなんですか?!僕も聞きたい!
( 次の記事に続く )


ハーブは
薬の生みの親!?
この4月よりハーブティー ブランドを
スタートさせたセタユウジが、師匠である林真一郎に教えを乞いながら、ハーブ道を極めるための問答シリーズ。
話はハーブだけにとどまらず、よりホリスティックな視点から、人がストレスに打ち負かされることなく心地よく快適に暮らすための鍵となるさまざまなことを、二人で探求していきます。
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| 第1回 |
ハーブは薬の生みの親
セタ
林先生は、僕が56歳にして資格をとった日本メディカルハーブ協会の理事長!つまり僕の大先生となるわけですが、これから僕たち二人でハーブの奥深さをお伝えしたいと思っています。よろしくお願いします。
林
よろしくお願いします。
セタ
そもそもなんですけど先生は薬学やられていて、どうしてまたハーブの世界に来られたんですか?
林
「薬学部の学生のときからハーブはお好きだったんですか?」とよく聞かれるんですけどね、そんなこと全然ありません。卒業してからですね。僕は体質的にお酒が飲めなくて、それでノンアルコールのものが好きなんですよ。当時、喫茶店で出るのが、コーヒー、紅茶、ウーロン茶くらいで、ハーブティーがちょうど日本に入りかけたときですね。
セタ
それは何年ぐらいですか?
林
1980年ぐらいかな。当時は、なんだこれは!って思いながら、ハーブに取り組んだのが最初ですね。
セタ
その時代は、どんなハーブがあったんですか?
林
いわゆるモノとしてのハーブは、ほとんど売ってなかったですよ。東京でも1、2か所ぐらいですから。種類も限られていて、カモミールとか、ミントとか、そういうメジャーなものから入ってきたって感じですね。
セタ
はじめてハーブティーを飲んだ時から、もう美味しいな、いいな、って感じだったんですか
林
いやいや、美味しいの前に「驚き」ですよ。自分で買いに行きながらも、カミールというと「花」が出てくる。だからもう、それにびっくりするわけ。飲む前から驚きでしたね。
セタ
先生はそれでハーブに興味を持って飲み始めたけれど、どうして薬剤師をやめられたんですか?
林
後付けになっちゃうんんだけど、実はその「医薬品」の産みの親がハーブだ、っていうことが分かったんです。歴史的にもね。最初は、嗜好品としての、ティーとしてのハーブに着目したんだけど、だんだん調べていくうちにそのハーブは過去に薬だったとか、今でも薬として飲んでいる国がある、みたいなことが分かってきて。これはヘルスケアに使えるな、と。
セタ
僕ね、ハーブが苦手だったんです。
林
あ、そうですか(笑)
セタ
今思うと、ローズマリーだったと思うんです、なんか、高級なソーセージに入ってるようなあの癖のある味がダメで。だからハーブ全般に対して苦手意識があったし、どっちかっていと女性の飲み物、しかも年齢層高めの方の飲み物で自分には関係ないと決め付けていた(笑)
林
そういう方、よくいらっしゃる。要はね、最初の接点が美味しくないと、ローズマリーが美味しくない、イコールハーブティーは美味しくない、というふうに拡大解釈されちゃうんですよ。そこでもう、一生飲まない、みたい話になってもったいないの。もう1つはやっぱり、女性のイメージをマスメディアが育てた。ヨーロッパの豊かな暮らしの象徴として、ハーブ文化は、女性のアイテム、そういう位置付けでしたからね。
かつてハーブは
人類の必需品だった
林
大昔までいっちゃえば、ハーブは女性どころか「人類の必需品」だったわけ。薬っていうものができたのは
うんと最近のことだからね。
セタ
以前はみんな、薬として飲んできたもの、ってことですね。
林
そう。だから人類の歴史で見ればつい最近まで、ハーブが薬だったんです。ケミカルな医薬品ができたのも、つい最近だからね。例えばシャンプーに香りをつけるといっても、
昔はケミカルのものはなかったから、みんな日常のなかで自然のハーブを使ってたんでしょうね。要するに、必需品ということです。
セタ
じゃあ、味は、あまり追求されてはいなかった?
林
薬として飲むことを「メディカルハーブ」っていうんですが、確かに味云々、ということはないですね。
結果として、苦みが解毒にいいとかはあるんだけどね。
セタ
でもなんでハーブティー、って言うんでしょうね?「ティー」って言うからにはお茶みたいな嗜好性の要素、味を楽しむ、みたいなことはあったんじゃないですか。
林
昔、人類は何を飲んでいたかというと、水か、ハーブティーか、エール。エールは発酵させた自家製ビールみたいなものね。
セタ
ジンジャーエールのエール?
林
そうそう、だからそういう意味では
すごい歴史があるんですよ。
セタ
先生の好きなハーブは何ですか?
林
僕の好きなハーブ??(笑)ミントです。
セタ
あ、ミントですか!ミントも種類が色々ありますけど。
林
「和ハッカ」が好きですね。
セタ
和ハッカっていうのは、ポピュラーなペパーミントやスペアミントと比べてどういう感じなんですか?
林
あのね、メンソールの量が多いんですよ。だからスーッとするのが強いって感じかなあ。
セタ
そのスーッとする成分、メントールは、ミントには大体入ってるけど和ハッカは結構強い、と?
林
そうそう。さらにいうと、実はこれ、あまり知られてないんですけどハッカって日本から、世界に向けて輸出してたんですよ。
セタ
あ!聞いたことがあります。
林
もうすごいの!世界のシェアの半分以上が日本で、「ジャパニーズミント」って、それも俗称だけれど。
精油も海外に向けて、ガンガン輸出してたの。だから今でも世界中で、ハーブの本流のドイツでも、ジャパンミントは、一目置かれてますね。
セタ
先生のお好きな和ハッカは、
シングルで召し上がるんですか?
林
普通はそうですけどほうじ茶に混ぜたり、いろいろです。
セタ
それは効能じゃなくて、単純に味が好きだから、という感じですか?
林
そうですね。効能よりは、なんかやっぱりこう、ちょっとした気分転換ですね。これはあんまりお勧めはしないけどコーヒーも大好きだから
ドリップする際にミントを乗せるんです。ドリッパーのコーヒー豆の上にバサッとミント並べちゃってドリップするんです。
森野D
それは効能のため?それとも味を楽しむためですか?
林
この発想はね、楽しむとか、美味しいということで、メディカルじゃないと思うけれど。フレーバーコーヒーという言葉があるけれど、昔は「本物のハーブ」で香りをつけたわけです、ケミカルな香料じゃなくて。っていうか、
コーヒーもハーブだから。
コーヒーもハーブティーなんですよ!
だから、ハーブのブレンドっていうことで、間違いてないんですよ。
森野D
じゃあ緑茶もハーブですか?
林
もちろんハーブですよ。ジャスミン茶なんかまさにそうじゃないですか。あれはジャスミンの花とウーロン茶が半々。烏龍茶は紅茶だから。だから、
『紅茶 + ハーブ』
『ウーロン 茶+ ハーブ』
『コーヒー + ハーブ』
とかさ、全部ハーブのブレンドなわけ。
森野D
ハーブって何ですか??
セタ
ハーブってなんですか?!僕も聞きたい!
( 次の記事に続く )
